胃カメラを受けましょう
- 2021年6月28日
- 胃カメラ検査
日本人の死亡原因の1位はがんによるものですが、 その中でも胃がんの占める割合は多くを占めています。 ( 2019年の統計では男性は2位、女性では4位でした。 )
一方、胃がんは早期に見つかれば95%以上が治癒するといわれている、 治療成績の良いがんでもあります。 ただし、早期の段階では自覚症状が出にくいので、 早期発見・早期治療のためには、症状がなくても定期的に胃がん検診を受けることが重要となります。 胃がんの原因のほとんどがピロリ菌の感染であることがわかっています。 ピロリ菌の感染が確認された場合、除菌治療を受けることで、 ある程度胃がんを予防することが可能です。
次のような方は、胃カメラを受けることをおすすめします。
1.過去に一度も胃カメラを受けたことのない方
2.胃エックス線検査(バリウム検査)しか受けたことのない方
1.の方 胃カメラを受けることにより、自覚症状のない早期胃がんや食道がんを診断することができます。 また、胃カメラで慢性胃炎を認めた場合は、ピロリ菌の感染の有無を調べることができ(血液検査)、 感染がわかれば、当院で除菌治療を行うことができます。 除菌治療を行うことで、胃がんや胃潰瘍のリスクをかなり減らすことができます。
2.の方 胃エックス線検査(バリウム検査)で異常を指摘された場合は、必ず胃カメラを受けましょう。 カメラで直接観察することで、悪性の疑いがある場合は、 直接組織をとってがん細胞の有無を調べることができます。 胃エックス線検査(バリウム検査)で異常を指摘されたことがない場合でも、 平坦型の胃がんや食道がんは、バリウム検査では発見しづらいため、 定期的に胃カメラを受けることをお勧めします。
もちろん、次のような方にも胃カメラをお勧めします。
・腹痛や胸やけのある方
・食欲不振、体重減少のある方
・家族に胃がんになった方がいる場合
・以前に胃がんや胃潰瘍の治療をしたことがある方
・ピロリ菌感染が疑われる場合
・貧血がある方 ・黒い便が出る方
・その他、気になる症状がある方
次回のブログでは、胃カメラの検査方法をご紹介します。 当院では、鎮静剤を使用し、非常に楽に胃カメラ検査を受けていただくことができます。